チャンスには課題がつきもの
ハイブリッドまたは完全電動化された車両を開発する際、エンジニアは、排出ガスを最小限に抑え、走行距離を最大限に伸ばしながら、お客様に最高のドライビングエクスペリエンスを提供するために、さまざまな車両コンポーネントを完全に同期させるという課題に直面します。調整や考慮しなければならない要素が多いため、テストシナリオの数も多くなります。路上での繰り返し実走行テストは、豊富に使える予算があり、完成した車両のプロトタイプがあって初めて実施できるものという課題もあります。
この課題に対するIPG Automotive株式会社の取り組み
私たちは、すでにパートナーやお客様との共同プロジェクトで豊富な経験を持っています。当社のシミュレーション・ソフトウェアCarMakerを使用すると、路上での実世界テストを仮想世界に移行することが可能になります。車両とその周辺環境をリアルタイムにシミュレーションすることで、柔軟な開発・テスト環境を提供します。周囲の環境条件は数秒のうちにシミュレーションで簡単に変更することができてしまいます。
バッテリーの例としては、リチウムイオン電池の開発で、急速充電の持続時間などを早期に判断することができました。また、CarMakerとBatemo社のセルモデルを接続することで、季節要因やバッテリーの経年劣化、温度が充電速度に与える影響を、バーチャルシミュレーションで表現することができました。これにより、開発にかかるコストと時間の大幅な削減を達成するサポートをしました。 learn more
コンポーネントベースのテストに加えて、バーチャル・テスト・ドライブとパワートレインテストベンチへの統合により、物理的なプロトタイプを必要とせず、開発の早い段階でフルビークルレベルのテストを実施することも可能です。2021年に完了したプロジェクトでは、パートナーである堀場製作所とCarMakerをテストベンチに統合することで、RDE開発をより効率的に行う方法を実演することができました: 記事を読む
来年の当社の抱負:当社のシミュレーションソリューションは、ハイブリッドであれ完全自動化であれ、皆さま個々の要件に応じた駆動システムの開発とテストを可能にします。2022年は、お客様とパートナーのプロジェクトや、電気自動車のパワートレイン開発への更なる貢献に、ご期待ください。