バーチャル・テスト・ドライビング技術のグローバルリーダーであるIPG Automotive(ドイツ・カールスルーエ)は2024年11月27日、世界中で使用されているシミュレーション・ソフトウェアCarMaker製品ファミリの最新バージョンとなるバージョン14.0のリリースを発表しました。今回のバージョン14.0では、多目的なセンサモデル、よりリアルなシミュレーション環境、そして重機車両向けの新しいアプリケーションの提供に重点を置いています。
CarMaker製品ファミリは、現在の車両開発に不可欠な広範なテストのほとんどをバーチャルで実現することを可能にし、時間とコストを節約します。今回のバージョン14.0は、多くの革新的な機能によって特に自動車メーカーやサプライヤにとって課題とされている先進運転支援システム(ADAS)と自動運転(AD)の開発にお役立て頂けます。
ADASの開発には、さまざまな現実的なシナリオのテストが必要です。高速道路では、異なる交通流や多様な運転操作をシミュレーションする必要がある一方で、都市交通では歩行者なども考慮しなければなりません。CarMaker製品ファミリのバージョン14.0では、自動運転車両の交通および歩行者に対する柔軟な制御を可能にします。
さらに、環境や交通を認識するあらゆる種類のセンサの役割は、この分野で非常に重要です。CarMakerでは、柔軟にパラメータ化が可能な非常に多くのセンサモデルが使用できます。今回のバージョン14.0には多くの新機能がありますが、注目すべきは4Dレーダーモデルが含まれている点です。
IPG Automotiveのシミュレーションに対する専門知識は、乗用車の開発に限られていません。TruckMakerソフトウェアは、重機車両開発の特定の要件に適応しています。柔軟な連結と切り離しにより、今回の新しいバージョンでは複数のトレーラを持つロードトレインをモデル化することができます。したがって、さらに多くのタイプの異なる車両とそれぞれの力の分布をバーチャルで表現することができます。
「CarMaker 14.0では、すべての車両タイプの開発プロセスにシミュレーションをよりうまく統合して、プロセスを効率的でコスト効果よく、安全にすることを目指しています。当社のソフトウェアの信頼性は最近ISO 26262によって認証されました」と、IPG Automotiveのプロダクトマネジメントディレクタであるアレクサンダー・フリングスは述べています。「2025年3月25日に開催されるOpen House Germanyで最新の機能とアプリケーションを紹介できることを楽しみにしています。」